K's SELF
'井川慶'本人からのメッセージをお伝えします。

2007/9/7

3Aでの収穫 from Pawtucket

8月31日のポータケット・レッドソックス戦の登板結果は、7回、5安打、3失点、9奪三振でした。

この試合は、3Aのレギュラーシーズン最後の登板でした。このチームに合流してからここまで、中4日のローテーションで投げ続けられたことや、そしてすべての試合で責任投球回である5イニング以上投げられたことなど、来シーズンへ向けて実りある日々でした。自分の場合、毎年夏から終盤へ向けて、投球が安定するように調整しています。アメリカ挑戦1年目となる今シーズンも、7月以降は様々な課題を克服していきながらいい投球ができたことは、自信につながっていくように思います。

ポータケットの球場には、クラブハウスの廊下に過去の新聞記事や写真などが掲示されていました。延長33回になった試合の記事、そして大家選手が完全試合を達成された記事などを目にして歴史を感じました。球場の造りは、ホームベース後ろのフェンスが高いアメリカには珍しいタイプで、横浜スタジアムに似た雰囲気でした。そして、そこで行われた自分にとっての最終戦でも、内容も結果も、納得のいく投球ができました。

初回はストライクを先行させ、内野ゴロ2つと三振1つで無失点。2回は四球の走者を一塁に置いて2死から8番打者を迎え、当たりはよくなかったのですがレフト線へ落とされて2塁打。しかし、さらに走者二塁という場面では、9番打者からチェンジアップで三振を奪え、最少失点で食い止めることができました。

3回も、狙いどおりに2人から三振を奪って三者凡退。味方打線が4得点して逆転してくれた4回も、2人から三振を奪ったのですが、ヒットの走者を一塁におき、2死から7番打者に2ランを浴びてしまいました。前の打席で内角真っ直ぐを詰まらせて三塁ゴロに打ち取っていたので、この打席でも初球から内角低めの真っ直ぐで攻めたのですが、うまくさばかれてレフトスタンドへライナーで持っていかれてしまいました。ここまでいいリズムで投げられていましたし、味方打線が逆転してくれた直後だったので、もったいない失点をしてしまったとは思いました。でもまだ逆転されたわけではないので、粘り強く投げようと気持ちを切り替えました。

さらに、ホームラン直後に迎えた8番打者に二塁打を許し、2死2塁のピンチ。ここは絶対失点しないようにと気持ちを込めて、自分の決め球であるチェンジアップを4球続けて投げました。低めに集めた3球でカウント2-1と追い込み、さらに4球目も思ったところに落として一塁へのボテボテのゴロ。ここぞという場面でチェンジアップを投げることができ、しかも4球続けて狙ったところにコントロールして打ち取れたことは、成長を実感できた部分でした。

その後、5回、6回、7回と、無安打無失点。最後の試合でチームの勝利に貢献できて、気持ちよくレギュラーシーズンを終えることができました。また、チームの一員として、レギュラーシーズン1位でプレーオフに進出できたことも、嬉しく思っています。プレーオフでも登板の予定があるので、まだ投げる機会を与えられることに感謝して、優勝を目指し、チーム一丸となって頑張りたいです。